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明石家さんまの真実:たけし、タモリから家族まで、著名人が語る「お笑い怪獣」の素顔

彼は半世紀にわたり、トップを走り続ける(イメージ)

「お笑い怪獣」の異名を持つ明石家さんまさん。その瞬発力とマシンガントークで、半世紀近くにわたり日本のお笑い界のトップに君臨し続けています。しかし、彼を語る言葉は、単なる「面白い人」に留まりません。師匠、共演者、盟友、そして家族…様々な立場から語られるさんまさんの姿は、その規格外の才能の裏に隠された、深い人間性と哲学を浮き彫りにします。

この記事では、「著名人が語る明石家さんま」というテーマで、彼がいかに多くの人々に影響を与え、そして愛されているのかを、具体的なエピソードとともに紐解いていきます。

 


 

笑いの原点を知る人:笑福亭松之助師匠が語る「明石家さんまの誕生」

明石家さんまさんのルーツを語る上で欠かせないのが、彼の師匠である笑福亭松之助師匠です。松之助師匠は、さんまさんの漫談家としての基礎を築き、その後の「お笑い怪獣」の誕生を見届けた唯一無二の存在です。

松之助師匠は、さんまさんの若かりし頃について、「あいつは本当に変わっていた。弟子入りしたての頃から、普通じゃないオーラがあった」と語っています。特に、さんまさんの「人を楽しませたい」という根源的な欲求と、そのための飽くなき努力を間近で見てきました。時には厳しく、時には温かく、さんまさんの個性を尊重しながら、その才能を伸ばしていったのです。

松之助師匠は生前、「さんまは私の弟子というより、まるで息子のようだった。彼の笑いは天性のものだが、その裏には人一倍の努力がある」とも語っていました。師匠の愛情と信頼が、今のさんまさんの礎になっていることは間違いありません。さんまさんが師匠へのリスペクトを欠かさない姿勢もまた、彼の人間性を表す一面と言えるでしょう。

 


 

盟友が見抜く「本能の笑い」:ビートたけし、タモリ、所ジョージ

お笑いBIG3として長年日本の芸能界を牽引してきたビートたけしさんタモリさん、そして芸能界の異端児である所ジョージさんは、それぞれ異なる視点からさんまさんの「笑いの本質」を捉えています。

ビートたけしさんは、さんまさんのことを「しゃべりの天才」と称賛します。「さんまのあの反射神経と言葉の選択のセンスは、俺には真似できない。どんな相手でも、どんな状況でも、必ず面白くできる。あれはもう才能だよ」と、ライバルとしてその実力を認めつつも、「教養がない」というたけしさんらしい皮肉を交えることで、さんまさんの「お笑い」への徹底した特化ぶりを逆説的に示しています。

タモリさんは、さんまさんのことを「ずっとしゃべり続けているところがすごい」と評することがあります。タモリさん自身が寡黙なイメージがあるからこそ、さんまさんの常に言葉が途切れない、まるで止まらない泉のようなトーク力に感嘆の声を上げるのでしょう。タモリさんの「俺とは真逆のタイプだけど、あの才能は認めざるを得ない」といった趣旨の発言は、お互いに異なるアプローチでお笑いを追求してきたからこその、深いリスペクトを感じさせます。

そして、芸能界の異端児として共感し合う所ジョージさんは、さんまさんを「動物」と表現します。これはさんまさんが「頭で考えているのではなく、体が勝手に笑いを生み出している」「獲物を見つけた動物のようだ」といった、本能のままに笑いを追求し、理屈を超越した存在であることへの、所さん流の最大限の賛辞です。彼の笑いは、計算されたものではなく、その場その場で湧き上がる衝動から生まれていることを示唆しています。

これらの証言からは、さんまさんの笑いが単なる技術ではない、天賦の才能と根源的な衝動に裏打ちされていることが伺えます。

 


 

共に戦う戦友が語る「厳しさと愛情」:今田耕司、東野幸治、村上ショージ

さんまさんの番組で長年共演し、その「笑い」に対する姿勢を最も近くで見てきたのが、今田耕司さん東野幸治さんといったベテラン芸人たちです。

今田さんは、さんまさんのことを「お笑いにおいては一切妥協しない人」と語ります。番組収録中、若手芸人が少しでも「スベる」と、まるで本気で怒るかのように問い詰める場面があったと明かしつつも、その厳しさの裏には、「どうすればもっと面白くなるか」というさんまさんなりの指南と、若手への期待が込められていると分析。「さんま師匠は、笑いのためならどんなに嫌われてもいい、と本気で思ってる。でも、だからこそ、みんなさんま師匠のところに行けば必ず面白くなれると信じている」という今田さんの言葉は、さんまさんの「お笑い怪獣」たる所以を深く示しています。

東野幸治さんは、さんまさんの「疲労の”見せ方”」に感銘を受けています。長時間の地方ロケで、移動中に明らかに疲れている様子のさんまさんが、カメラが回り始めたり、人が集まってきたりすると、一瞬にしてその疲労を微塵も感じさせない「明石家さんま」に変貌するのを見て、「あの人は、本当にエンターテイナーなんですよ。自分がどんなに疲れていても、見る人に『疲れている姿』を見せない。常に最高の『明石家さんま』を見せる。あれはもう、神業ですよ」と、そのプロ意識を称賛しています。

また、長年の盟友である村上ショージさんは、さんまさんの「異常なまでの記憶力」に驚きを隠しません。さんまさんは、数十年前に一度だけ話した小さな出来事や、誰かの些細な失敗談を、まるで昨日のことのように鮮明に覚えていて、テレビでフリもなしにぶっこんでくることがあるそうです。「あれはもう、怖いレベルやで。なんでそんな昔の俺の恥ずかしい話を覚えてるんや、って(笑)」と、半ば呆れつつも尊敬の念を込めて語ります。この記憶力は、さんまさんのフリートークの引き出しの多さの源泉であり、相手をいじる際の的確さにも繋がっています。

彼らの言葉からは、さんまさんの笑いへの執着と、後輩を育てるための愛情深い厳しさ、そして休む間もなくエンターテイナーであり続けるプロ意識が伝わってきます。

 


 

現代の若手芸人たちが語る「さんま御殿」の洗礼

さんまさんの影響力は、テレビ界の最前線で活躍する若手芸人たちにも及んでいます。特に『踊る!さんま御殿!!』などで共演経験のある彼らは、さんまさんの圧倒的な存在感を肌で感じています。

お笑いコンビ・霜降り明星のせいやさんは、さんまさんと初めて共演した際、「テレビで見る以上にしゃべりっぱなしで、圧倒された」と語っています。しかし、そのマシンガントークの中にも、若手が光る瞬間を見逃さず、的確なツッコミやパスで笑いを引き出してくれる「パス回しの上手さ」を感じたと明かしています。さんまさんの存在が、若手芸人にとっての最高の試練であり、同時に最高の舞台となっていることを示しています。

また、アインシュタインの稲田直樹さんも、「さんまさんの番組に出ると、自分の欠点も面白くイジってもらえる。普段ならコンプレックスに感じることも、さんまさんが笑ってくれると、なぜか前向きになれる」といった趣旨の発言をしており、さんまさんが持つ相手の個性を引き出し、ポジティブな笑いに変える力に言及しています。

これらのエピソードは、さんまさんが単に面白いだけでなく、現代の若手芸人たちが自身の芸を磨き、成長していく上で、今もなお大きな影響を与え続けていることを物語っています。

 


 

テレビの裏側を知る人:名物プロデューサーが語る「プロフェッショナリズムの極致」

テレビ画面には映らない、番組制作の裏側でさんまさんと向き合うスタッフたちの証言もまた、彼のプロ意識を浮き彫りにします。特に、さんまさんとの多くの番組を手掛けてきたフジテレビの三宅恵介プロデューサーや、TBSで『さんまのスーパーからくりTV』などを担当した角田陽一郎プロデューサーのような名物プロデューサーたちは、彼の仕事に対する姿勢に深い尊敬を抱いています。

三宅恵介プロデューサーは、長年にわたりフジテレビにおけるさんまさんのほぼ全ての番組に関与し、『オレたちひょうきん族』から『さんまのまんま』まで、その笑いの軌跡を最前線で支えてきました。三宅氏はさんまさんのことを「生放送の神様」と称すると言われています。「本番中に台本を無視して予定外の展開になっても、さんまさんは必ずそれ以上の笑いを生み出す。どんな突発的な事態が起きても、彼がマイクを持てば、必ず場が収まり、笑いに変わるんです」と語り、さんまさんの危機管理能力と瞬時の判断力がいかに卓越しているかを力説します。

また、TBSの角田陽一郎プロデューサーも、さんまさんと仕事をしてきた経験から、「さんまさんは、視聴者が何を求めているかを瞬時に察知し、それを最大限に表現できる稀有な存在」と評しています。多忙を極めるスケジュールの中でも、「収録の合間にはスタッフ一人ひとりにも気さくに声をかけ、場の雰囲気を明るくしてくれる。決して偉ぶることがない」といった声も聞かれます。これは、さんまさんが「お笑い怪獣」というパブリックイメージだけでなく、周囲への深い配慮と人間的な魅力を兼ね備えていることを示しており、彼の周りに多くの人が集まる理由を裏付けています。

 


 

元妻と娘が明かす「家での顔と唯一無二の絆」:大竹しのぶ、IMALU

最も身近な存在である家族の言葉は、テレビでは見られないさんまさんの素顔を垣間見せてくれます。

元妻である大竹しのぶさんは、さんまさんのことを「本当に面白い人」と評価し、その天才性を語ることが度々あります。「家でいる時もずっと喋っているし、テレビで見るのと全く変わらない」と語り、特に印象的なのは、「彼を見ていると、なぜかどんなに辛いことがあっても笑える気がする。それは、彼の言葉や存在自体が、人を明るくする力を持っているから」といった趣旨の発言です。これは、プライベートな空間で最も近くにいた人物だからこそわかる、さんまさんの根底にある「人を笑顔にしたい」という強い思いと、それを実践するブレない姿勢が表れています。

娘のIMALUさんも、「お父さんは家でもテレビとほぼ変わらない」と語り、その「ずっと面白いことを考えている人」という印象を明かします。しかし、同時に「お父さんは、すごく周りの人に気を遣う人」であり、IMALUさんが友人を家に連れてきた際にも、ゲストが楽しめるように積極的に場を盛り上げてくれたエピソードを披露しています。また、娘の人生においても「笑い」を大切にしてほしいという思いからか、「最終的にはお前が一番面白いと思える道を選べ」と語りかけるなど、父親としての独特な愛情表現も見受けられます。

 

血を超えた絆:長男・二千翔さんが語る「偉大な存在」

さんまさんと大竹しのぶさんの離婚後も、血の繋がりのない長男・二千翔さんとは深い絆で結ばれています。二千翔さんはメディアに登場することは稀ですが、日本テレビの特番『誰も知らない明石家さんま』などでVTR出演し、さんまさんへの想いを語っています。

二千翔さんはさんまさんのことを「僕の感覚からすると、歴史上の偉人みたいな感じ」と表現し、その偉大さに深い敬意を抱いています。また、「人を楽しませるために生きている」と、さんまさんの人生哲学を簡潔に言い表しました。さらに、「(さんまに人生を)変えられっぱなし」「いたといないだったら、人生全然違う」と語り、特に「人に対する接し方とか、人に楽しんでもらおうっていう精神は、すごく影響受けている」と、さんまさんの人間性やプロ意識が自身の人間形成に大きな影響を与えていることを明かしています。最近では、結婚を考えるお相手がいることを明かした際、「さんまという有名すぎる存在が最大のプレッシャー」と語りつつも、その中で幸せを掴もうとする姿に、さんまさんも温かい眼差しを向けています。

二千翔さんの言葉からは、血の繋がりを超えて築かれた強固な家族の絆と、さんまさんが一人の人間として彼に与えた計り知れない影響が伝わってきます。

 


 

笑いを記録し続ける男:エムカクさんが見つめる「さんま伝説」の深層

明石家さんまさんの"伝説"を語る上で、エムカクさん(明石家さんま研究家)の存在は不可欠です。1996年からさんまさんの発言をすべて記録し続けるという、途方もない研究を続けているエムカクさんは、まさに「誰も知らない明石家さんま」の生き証人と言えます。

エムカクさんは、さんまさんのギャグの多くが「アドリブの中から偶然生まれた」ものであると指摘します。「『いーあるさんすー』のようなリズムギャグも、何かの拍子に口から出た言葉が、共演者や観客の反応を見て定着していったケースが多い」と語り、さんまさんの瞬発力と、場の空気を掴む天才的な能力があってこそ成し遂げられた伝説だと分析しています。

また、エムカクさんは、さんまさんがバラエティ番組などで「絶対に台本通りにやらない」ことについても深く掘り下げています。単なる反骨精神ではなく、「収録前に徹底的に台本を読み込み、『台本通りにやるより、もっと面白くなる瞬間』を見極めている」と解説。その瞬間が来たら、迷わず自分のアイデアやアドリブをぶつけ、結果的に台本を遥かに超える爆笑や感動を生み出すという、まさにプロフェッショナルな姿勢であるとエムカクさんは語っています。エムカクさんの膨大なデータと分析は、さんまさんの笑いが、単なる天性のものだけでなく、類まれな集中力と洞察力に裏打ちされていることを証明しています。

さらにエムカクさんは、「お笑い怪獣」という呼び名についても言及しており、この称号が単なるニックネームではなく、さんまさんが長年お笑いの最前線で孤高の存在として君臨し、常に笑いを追求し続けてきた結果として自然に定着したものであると分析しています。彼が語る伝説の数々は、さんまさんの「笑いの歴史」そのものであり、彼の存在がお笑い界にどれほどの影響を与えてきたかを雄弁に物語っています。

 


 

まとめ:笑いの根源にある、真摯な哲学と愛

笑福亭松之助師匠の教え、盟友や家族、そして若手芸人、番組スタッフといった多様な視点からの証言、さらにエムカクさんの緻密な研究…これら全てが、明石家さんまさんが単なる天才的なお笑い芸人であるだけでなく、笑いへの狂気的なまでの執着、徹底したプロフェッショナリズム、そして何よりも「人を笑顔にしたい」という根源的な愛情と哲学を持った人物であることを示しています。

彼の放つ笑いは、時に厳しく、時に予測不可能ですが、その全てには「目の前の人を、そして画面の向こうの人を、最高に楽しませたい」という、揺るぎないエンターテイナーとしての信念が宿っています。だからこそ、彼は半世紀にわたりトップを走り続け、多くの人々から愛され、尊敬される「お笑い怪獣」であり続けるのでしょう。

私たちはこれからも、明石家さんまという唯一無二の存在が織りなす笑いの世界に、魅了され続けるに違いありません。