日本では、約40~50%の人が「一人での外食」に抵抗があると考えていることが、さまざまな調査結果から明らかになっています。最近では「おひとり様文化」が広がりつつありますが、それでも「一人でご飯を食べる姿を人に見せるのは恥ずかしい」と感じる人も少なくありません。
一方で、海外では「ソロダイニング」が当たり前の国もあり、日本とは異なる価値観が存在します。特に韓国では、近年「ホンバプ(혼밥=一人ごはん)」文化が浸透し、日本のドラマ『孤独のグルメ』の影響も指摘されています。
本記事では、日本人が「一人での食事」に抵抗を感じる理由、海外との違い、そして「おひとり様文化」が広がる可能性について詳しく掘り下げていきます。
1. 日本で「一人飯」に抵抗を感じる人はどのくらいいるのか?
近年の調査では、以下のような結果が示されています。
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**クロス・マーケティングの調査(2022年)**では、「直近1年間にひとりで外食をしたことがある人」は全体の49%。男性では58%、女性では40%と、男性の方が一人での外食に抵抗が少ない傾向がある。
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生活総合研究所の調査(2024年)では、「ひとりで外食をすることに抵抗がない」と答えた人は54.8%で、こちらも男性の方が約17ポイント高い。
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Fromプラネットの調査(2021年)では、「一人で外食をするのが好き」と答えた人は40.3%。若い世代ほどポジティブに捉える傾向がある。
これらの結果を総合すると、約40~50%の人は一人での外食に対して何らかの抵抗感を持っていると言えます。特に女性の方が一人での外食をためらう傾向があり、性別による違いが顕著に見られます。
2. 一人での食事にも「線引き」がある?
一人での食事に慣れている人でも、**「ラーメンはOKだけど、焼肉は無理」**といった線引きをしている場合があります。これは、食事の種類や環境によって「一人で食べやすいかどうか」が変わるためです。
✅ 一人でも行きやすいとされる食事
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ラーメン・牛丼・カレー
→ 回転率が速く、一人客が多いので「入りやすい・気にならない」と感じる人が多い。 -
ファストフード・カフェ
→ カウンター席や一人用の席があるため、「一人でも浮かない」と思われがち。 -
そば・うどん
→ 立ち食いそばのように、「サクッと食べて出る」スタイルが定着している。
❌ 一人だとハードルが高いとされる食事
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焼肉
→ **「みんなでワイワイ食べるもの」**というイメージが強く、「一人焼肉=寂しい」と感じる人も。
→ 肉を焼く作業があるため、1人だと手間に感じることも。 -
鍋料理
→ 量が多い&シェア前提のメニューが多いので、一人だと食べにくいと感じる人が多い。 -
高級フレンチ・イタリアン
→ コース料理が多く、「一人で食べるのは浮くのでは?」と気にする人が多い。
🆕 「一人用メニュー」があると行きやすい
最近では、一人専用の焼肉店(例:焼肉ライク)や、個食向けの鍋専門店なども増えており、「一人では無理」と思われていた料理のハードルも下がりつつあります。
あなたは、「ここまでは一人で行けるけど、これは無理!」というラインはありますか? 😊
3. 海外ではどうなのか?
① 欧米の「ソロダイニング」文化
ニューヨークやロンドンなどの都市部では、一人での食事は一般的。レストランでも一人客用のカウンター席が充実しており、「一人で食事=普通のこと」と考えられています。
欧米では個人主義が根付いており、「他人の目を気にするより、自分の好きなように行動することが重要」とされるため、日本のような抵抗感はあまりありません。
② 韓国の「ホンバプ文化」と『孤独のグルメ』の影響
韓国でも、かつては「一人外食=寂しい」というイメージがありました。しかし、近年では「ホンバプ(혼밥)」という言葉が生まれ、一人で食事をすることが普通になりつつあります。
特に都市部では、一人用の焼肉店やカフェが増加し、カウンター席がある飲食店も多くなりました。この変化の一因として、日本のドラマ**『孤独のグルメ』の影響**も指摘されています。
韓国では『孤独のグルメ』が人気を集め、主人公・井之頭五郎が一人で堂々と食事を楽しむ姿が「カッコいい」と評価されました。SNSでも「ホンバプを楽しむ」という投稿が増え、若者を中心に「一人飯文化」が根付いてきています。
4. まとめ:これからの「一人飯」はどうなる?
調査結果を踏まえると、日本では**「一人での食事」に抵抗を感じる人は約40~50%**ですが、近年は「おひとり様専用」の飲食店が増え、価値観が変わりつつあります。
韓国では『孤独のグルメ』の影響もあり、「ホンバプ文化」が広がりつつあり、日本にも「一人で食事を楽しむ文化」が根付いていく可能性が高いでしょう。